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新NISAで元本割れは起こる?初心者向けのリスク対策と安心投資の考え方

Tags: 新NISA, 元本割れ, リスク管理, 初心者, 積立投資, 長期投資, 分散投資

投資の第一歩は「リスクを正しく理解すること」から

新NISAに興味はあるけれど、「投資はなんだか怖い」「元本が減ったらどうしよう」といった不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。投資には確かにリスクが存在しますが、それらを正しく理解し、適切な対策を講じることで、不安を大きく軽減し、安心して投資の一歩を踏み出すことができます。

このコラムでは、新NISAで投資を始める際に知っておきたい元本割れのリスクと、そのリスクを管理し、軽減するための具体的な方法を分かりやすく解説します。

新NISAで元本割れは「起こり得る」

まず結論からお伝えすると、新NISAであっても元本割れ(投資した金額よりも資産の価値が下がってしまうこと)は起こり得ます。新NISAは、投資で得た利益が非課税になるという大変魅力的な制度ですが、非課税制度であることと、投資そのものにリスクがあることは別の話です。投資の対象となる株式や投資信託などの金融商品は、常にその価値が変動しています。

元本割れにつながる主なリスク要因

元本割れは、主に以下のようなリスクが原因となって発生します。

新NISAで元本割れのリスクを軽減する具体的な対策

元本割れのリスクはゼロにすることはできませんが、適切な対策を講じることで、その影響を最小限に抑え、長期的に資産形成を進めることが可能です。

対策1:長期・積立・分散投資の徹底

投資の基本的な考え方であり、リスク軽減の王道とされているのが「長期・積立・分散投資」です。新NISAは、この考え方を実践するのに非常に適した制度と言えます。

対策2:リスク許容度を理解し、適切なポートフォリオを組む

自分がどれくらいの損失であれば受け入れられるか(リスク許容度)を事前に把握し、それに合った投資商品や資産の組み合わせ(ポートフォリオ)を選ぶことが重要です。 例えば、元本割れを極度に避けたい場合は、株式の比率を抑え、比較的価格変動が小さいとされる債券の比率を増やすといった選択肢も考えられます。

対策3:生活防衛資金を確保する

投資を始める前に、緊急時に備えるための「生活防衛資金」を確保しておくことが非常に重要です。病気や失業、急な出費など、万が一の事態に備えて、生活費の半年分から2年分程度の現預金を、投資とは別に確保しておきましょう。これにより、市場が下落している際に無理に投資資金を取り崩す必要がなくなり、精神的な余裕を持って長期投資を続けることができます。

4:投資対象を理解する

自分が何に投資しているのか、その投資信託がどのような資産に、どのような方針で投資しているのかを理解することも大切です。目論見書などを確認し、漠然とした不安ではなく、具体的なリスク要因を認識することで、市場の変動にも冷静に対応できるようになります。

まとめ:リスクを知ることで、安心して投資の一歩を踏み出せる

新NISAにおける元本割れのリスクは確かに存在しますが、それは投資に付き物であり、決して避けるべきものではありません。むしろ、リスクを正しく理解し、「長期・積立・分散投資」といった基本的な対策を愚直に続けることで、その影響を大きく軽減し、安心感を伴って資産形成を進めることができます。

新NISAは、初心者の方にとって非常に有効な制度です。不安を感じた時にこそ、基本に立ち返り、長期的な視点を持つことが、安心して投資に取り組むための一歩となるでしょう。